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趣味の一つの釣りのことがメインかのう

筏竿の改造 ボロいがまチヌ18をIPSシート化【道具】

以前、友人に、がまかつの「がまチヌ18」という筏竿を貰った。

長さ1.8mで、結構柔い筏竿。価格はそんなにお高くはないと思われる。

実釣に2度ほど使ったことがあるのだが、グリップに大きな問題があった。

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遠めに見るとグリップ部に糸が巻いてあるように見えるが、ツルツルのプラスチック。水を吸わない。すごく滑る。あとね、すごく安っぽい。まるで子供向け玩具のようだ。

リールから竿尻までの距離が短い。大物を掛けたときには、竿尻を肘にあててのやり取りができず、かなり苦戦する。実際に40cm前後のアジを掛けてやり取りした時は、握力のみで竿を保持せねばならず、掌が疲れた。大き目のチヌや鯛系の魚であれば、両手で竿を握らねばいけないだろう。

 

ほかにも竿は持ってるんで、通常ならばこの竿はお蔵入りすることになるのだが、コロナ時期に暇があったもんで、がまチヌリバイバルプランを計画。

 

がまチヌMkⅡ(勝手に命名リバイバルプラン

  • リールシートは板シートよりパイプシートのほうが好み。
  • グリップは滑らない材質で。
  • 組み合わせるリールは上向きの両軸リールあるいは下向きの片軸リールどっちも違和感なく使えるよう。
  • 長さは現状の1.8m→少し短く。
  • 汎用品のパーツを使い、変に高価にならないこと。
  • 柔目の元竿のバランスそのままで。

 

情報収集開始。

リールシートはやはり富士工業(Fuji)でしょう。

ということでFujiサイトその他にてリールシートを調べたら、わしに向いているリールシートは、結果的には以下の3モデルにしか行きつかないことが分かった。

IPS

VSS

SKSS

 

 何故か?

それは、IPSとVSSには、グリップキットというありがたいキットが存在するから。

www.justace.co.jp

 

グリップをリールシートに合わせて自分で削るとか至難の業。出来合いで2000~3000円なら、買ったほうが早い。ちなみに、このキットは、福岡市界隈ならキャスティング福岡店に置いてある。

 

castingnet.jp

 

※SKSSは、スケルトンシートと呼ばれる、パイプに直接取り付けるタイプ。ブランクスを自分で調達し、ガイドをつけ、グリップは自分で成形して作る必要がある。このタイプも製作したがこれは後日。

 

がまチヌMkⅡのリールシートは、IPSとした。早速EVAグリップのキットを購入。

IPSとVSSの違いは、グリップの太さ。IPSのほうが太い。形状はよく似ている。

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 IPSリールシートの図面を確認。

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図面から判断すると、中を通るブランクスは、15.0mm未満でないとならない。元竿はグリップ根元ギリギリで切断したとしてその部分が太さ9.5mm位と細いので、そのままではがっちりと接着できなさそう。あとね、元竿のみでは竿尻までの長さには足りない。カッコ悪いだろうし。

 

これは...何かしらパイプで下駄を履かせねばいけない。

 

やっぱパイプはアレですか。

 

そうよね。

 

これしかないですね。

 

 

 

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カーボンパイプです。

黒鯛工房の竿など見てるとチラリと見えるカーボンパイプ。

格好いいし、剛性も十分、軽さも有利。

 

 

購入したのはこちら

ARRIS 3Kカーボンパイプ 光沢表面炭素繊維管 カーボンファイバーチューブ 中空チューブ 外径 12mm x 内径10mm x 長さ500mm 平織 (2本)

www.amazon.co.jp

2本で2110円。

見た目はツヤツヤの光沢で、カーボン繊維の具合もカッコええ。

 

 

 

 

作業当日、準備するもの

  • 元竿
  • IPSグリップキット
  • カーボンパイプ
  • 2液混合エポキシ系接着剤
  • スペーサーテープ
  • 糸鋸
  • 紙やすり

 

 

仮組。カーボンパイプにリールシートとグリップを通し、自分の肘にあてて、カットする長さを検討し、テープを巻いて切断する印をつける。長めが好み。ちなみに350mmくらいの長さでカットした。

 

なお元竿は、グリップぎりぎりで切断することは確定している。やはりテープでカットする位置に印を入れた。切断時の表面保護も兼ねる。

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安っぽか~

 

 

 

 

元竿をテープ位置のところで切断。切断面を紙やすりで磨く。

カーボンパイプを350mmの長さで切断。切断面を紙やすりで磨く。

切断した元竿径9.5mmなので、カーボンパイプにすんなり入ったんで、2液混合接着剤を練り、元竿に塗り、カーボンパイプの所定の深さまで押し込んで接着する。接着完了まで10分。

次に外径12mmのカーボンパイプにスペーサーテープを巻き(しまうまのように巻く)、内径15mmのIPSシートにキツキツになるように調整。カーボンパイプとIPSシートを接着する。

ワインディングチェックは、先に入れてテープなどで仮止めしておく。

最後にグリップエンドとか接着したりして完成。

 

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竿尻のキャップが無いんで、ウイスキー瓶のふたをねじ込んどる。ブラックニッカだと緩い。トリスがベストマッチする。

最近では釣行後、竿本体の中に穂先を入れ、めんどいんで尻はテープで留めるw

 

ワインディングチェックは飾り。釣果にはカンケー無い。

そんなもんに要らん金掛けたくない方は、Fujiのプラスチック製ワインディングチェックが良いと思う。安価。色は黒なんだが、実にさりげない(そっけない)。材質はプラスチックで高級感はない。しかしオラオラ中学生みたいに自己主張しないところが〇。

 

 

塗装は、「がまチヌ18」のロゴが消えるんでしなかった。

 

 

 

 

後日、実釣で、このがまチヌMkⅡを使ったら...。実に良くなった。1軍昇格。

  • 持ってる竿の中では長め(1.75m)
  • 胴が柔らかく、掛けると竿全体できれいなカーブを描く。
  • パイプシートに替えて軽くなり、バランスも良くなった。
  • 掛けたとき竿尻を肘にあてるとやり取りが楽。
  • グリップEVAなので全然滑らない